ほんたうに公園です

 考へてみると、すばらしいことになりました。池を中心にして、ほんたうに公園です。 はじめは、政雄さんのおもちやの舟からです。そして、ことに、あの池からです。「ふしぎな池だなあ。」 さういつて、子供たちはとくいです。うれしくてたまらないのです。まだ寒い中にも、少し春めいて来た、お天気のいゝ日曜日でした。 政雄、一郎、太郎、英吉、花子、そのほか大ぜい、しらがのごいんきよをまん中に、うちそろつて、八幡様におまゐりしました。それから、池の土手に腰を下しました。 広い/\野原には、麦が青々と風にゆれてゐます。「さうだ、畠もほしいなあ。」と、政雄がいひました。「さうだ、いゝなあ。」「ごいんきよさん、この原つぱに、畠が出来るでせうか。」 みんな、わい/\いひました。「出来るとも、りつぱに出来るよ。」 みんな目を見合はせました。四月になつたら、うんどう場のすみの方に、畠もこしらへませう。 また/\、うれしい仕事が一つふえました。

[#4字下げ]九[#「九」は中見出し] 暖い春になりました。学校は春休です。子供たちは毎日、八幡様の池のほとりに行つて、遊んだり、はたらいたりしました。そのへんは、もう公園のやうです。思つた通りのことが、すつかり出来上りましたけれど、まだ、大へんな仕事が残つてゐます。鳩にやる豆や、はつかねずみにやるさつまいもを、自分たちで作りたいのです。池のわきの野原を、もつとたがやして、そこを畠にしなければなりません。 子供たちはめい/\、くはや、すきを持出して来て、野原をたがやしました。 そのうちに、あやしいことが起つて来ました。

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